トレーニングをしていると、
「お腹を引き締めたいから腹筋を鍛える」
「脚を細くしたいから太ももを鍛える」
「背中を大きくしたいから背中を鍛える」
このように、私たちは気になる筋肉や鍛えたい部分に目を向けることが多いと思います。
しかし、身体の筋肉は1つだけで独立して働いているわけではありません。
身体には前側と後ろ側、つまり「表」と「裏」の関係にある筋肉が存在しています。
そして私たちが身体を動かすとき、これらの筋肉はそれぞれ異なる役割を持ちながら働いています。
今回は、そんな筋肉の「表と裏」の関係について解説します。
1. 筋肉は単独では働いていない

例えば、肘を曲げる動きでは上腕二頭筋が中心となって働きます。
しかし、その動きの反対側には上腕三頭筋があります。
上腕二頭筋と上腕三頭筋は、それぞれ異なる働きを持ちながら、肘関節の動きに関わっています。
また、身体を動かすためには、実際に動きを生み出す筋肉だけではなく、関節を安定させたり、動きをコントロールしたりする筋肉も必要です。
つまり、私たちが何気なく行っている「曲げる」「伸ばす」「押す」「引く」といった動きも、多くの筋肉が関わることで成り立っています。
筋肉を見るときは、「この筋肉が動かしている」という視点だけではなく、周囲の筋肉がどのように関わっているのかを見ることも大切です。
2. 身体には「表」と「裏」がある
例えば、
胸と背中
腹筋と背筋
上腕二頭筋と上腕三頭筋
大腿四頭筋とハムストリングス
などが代表的です。
胸の筋肉は腕を前に押す動きに関わり、背中の筋肉は腕を引く動きに関わります。
腹筋は身体を丸める動きに関わり、背筋群は身体を起こしたり、伸ばしたりする働きを持っています。
太ももの前側にある大腿四頭筋は主に膝を伸ばす働きを持ち、後ろ側にあるハムストリングスは主に膝を曲げる働きを持っています。
このように、身体には反対の動きや異なる役割を担当する筋肉があります。
だからこそ、「筋肉=1つずつ別々に働いている」と考えるのではなく、表と裏の関係として見ていくことも重要です。
3. 反対側の筋肉にも役割がある

例えば、腕を曲げるときには上腕二頭筋が中心となって働きますが、反対側の上腕三頭筋も完全に存在しなくなるわけではありません。
動きの中では、筋肉が伸ばされたり、動きをコントロールしたり、それぞれの役割を果たしています。
これはトレーニングでも同じです。
スクワットで立ち上がるときには、太ももの前側やお尻の筋肉が主に働きます。
一方で、太ももの後ろ側や背中、腹部なども身体を安定させるために関わっています。
1つの種目を行っているときでも、身体の中では多くの筋肉が働いているのです。
「この種目はこの筋肉だけを鍛える」
という考え方だけではなく、
「この動きには他のどんな筋肉が関わっているのか」
という視点を持つことで、トレーニングの見方も変わってきます。
4. 筋肉を多面的に見ることが大切

「この筋肉を大きくしたい」
「この部分を引き締めたい」
という目的が中心になることも多いでしょう。
もちろん、それ自体は悪いことではありません。
しかし、筋肉は単独で働いているわけではありません。
ある筋肉を使って動きを作るときには、反対側や周囲の筋肉にも役割があります。
身体を「表」と「裏」という視点で見ることで、それぞれの筋肉がどのような役割を持っているのかを考えやすくなります。
例えば、腹筋を鍛えるなら背中の筋肉はどのように働くのか。
胸を鍛えるなら背中にはどのような筋肉があり、どんな動きを作るのか。
太ももの前側を使う動きなら、後ろ側の筋肉はどのように関わるのか。
このように、1つの筋肉だけを見るのではなく、反対側や周囲の筋肉にも目を向けてみることが大切です。
5.まとめ
前側の筋肉があれば後ろ側の筋肉があり、曲げる筋肉があれば伸ばす筋肉があります。
そして、実際の動きの中では、それぞれの筋肉が異なる役割を持ちながら身体を支え、動かしています。
筋肉を見るときは、「この筋肉が何をするのか」だけを見るのではなく、その反対側にはどんな筋肉があり、どのような役割をしているのかまで考えてみる。
トレーニングを少し違った視点から見ることで、自分の身体への理解もさらに深まるかもしれません。