こんにちは!
”福岡発”完全個室通い放題パーソナルジムchronicle -japan(クロニクルジャパン)福岡店の原田です!
今回は「肩の機能解剖と肩関節の痛み」についてお話しさせていただきます。
人体の関節で最も大きな可動域を有する肩関節。
その自由度の高さゆえ、障害の好発部位でもあります。
「最近肩を動かすと痛い」、「腕を挙げると肩がつまる」など、コンディショニング指導の現場でも、肩に関する相談を受けることもあるのではないでしょうか。
今回は、肩関節の機能解剖と、肩の痛みについてのお話です。
①肩の機能解剖と肩関節の痛み
解剖学的関節
肩甲上腕関節
肩鎖関節
胸鎖関節
機能的関節
肩甲胸郭関節
第2肩関節
※機能的関節とは、関節包のような関節構造体はないが、関節の役割をしている部分
一般的に"肩”と言えば「肩甲上腕関節」を指すことが多いですが、これら5つの関節が肩関節に含まれます。
もちろん、いずれの関節も大切ですが、中でも主役となるのが、肩甲上腕関節と肩甲胸郭関節
肩甲上腕関節は、小さな肩甲骨の関節面に対して、大きな上腕骨頭が適合する構造の為、骨性の安定性は低く、関節や靭帯、筋などの軟部組織によって補強されています。
肩甲胸郭関節は関節構造持を持たず、肋骨の上を肩甲骨が滑るようにして動く機能的関節です。
そのため、肋骨を含む胸郭のアライメントが、肩甲胸郭関節の機能に大きく影響します。
②肩の痛みの原因
例えば、腱板損傷は肩のインナーマッスルとして有名な腱板筋群の損傷ですし、肩峰下滑液包炎も上腕二頭筋長頭腱炎も肩甲上腕関節に関わる組織。
また、かの有名な”五十肩”は肩甲上腕関節の拘縮が主な原因です。
代表的な肩関節疾患
腱板損傷
肩峰下滑液包炎
上腕二頭筋長頭腱炎
有痛性肩関節制動症(いわゆる五十肩)
烏口突起炎
石灰沈着性腱板炎
それでは、なぜ肩甲上腕関節周囲の組織は侵害刺激を受けやすいのでしょうか?
それは、肩甲上腕関節の自由度の高さによります。
前述の通り、肩甲上腕関節は、小さな肩甲骨の受け皿に対して、大きな上腕骨頭が適合する構造です。
骨性の制限が少ない分、大きな可動性を有しているわけですが、不安定とも言えます。
もしも、安定性を高める役割を担っている筋が硬くなったり、機能低下を起こすと、動作時の関節の適合性が失われてしまうことに。
そのような状態が長く続くと、関節や筋など周囲の軟部組織を傷つけてしまい、炎症や痛みが生じるというわけですね。
③肩の痛み改善の考え方
繰り返しになりますが、肩は複合関節です。
どこかの関節の機能が低下すれば、自由度が高く、動きを代償しやすい肩甲上腕関節に負担を掛けることになります。
例えば、肩甲骨の動きが低下して肩甲胸郭関節が機能しない。
もしくは、猫背姿勢で上位胸椎が硬くなっていて動かない。
このような状態で、バドミントンやバレーボールなどのオーバーヘッドスポーツをしていたり、背中のトレーニングとしてラットプルダウンを行っていたりすると、肩甲上腕関節にシワ寄せが来てしまいます。
そのため、肩の痛みを改善する為には、以下のような評価をしたうえで、プログラムを組んでいくのもオススメです。
※あくまで一例ですので、必要に応じて評価を実施してください。
肩甲上腕関節の可動域制限の有無
立位での全身のアライメント
仮に、スウェイバック姿勢になっていて上位胸椎が過屈曲した姿勢であれば、骨盤帯からアプローチすることが必要かもしれません
まとめ
ただし、頸椎由来の痛み、心疾患による関連痛など、肩関節以外が原因になることもありますので、まずは医療機関での受診を勧め、そのうえで肩の問題だと分かれば、今回の内容をお役立て頂けますと幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。