頭部への外力による打撃は、脳震盪（脳の正常機能の一時的な障害）の原因となります。

外傷の明らかな特徴がなくても、脳あるいは頭蓋骨の潜在的な重度の損傷を除外するために早期の医療処置が必要となります。

脳震盪はラグビーなどの他の選手との強い接触を伴うスポーツ現場で起こりやすく、

さらに、頭部が高速での転倒を受けやすい自転車競技においても危険です。

打撃による衝撃は、頭部にショックを与えることになり、脳に打撲を与え頭蓋骨内を揺することになります。

脳震盪では、頭痛、めまい、吐き気、耳鳴り、ときには意識混濁を起こすことがあります。

特に強烈な打撃の場合には、一時的な意識喪失をきたすこともあります。

医師は、身体観察を通じて診断し、問診で混乱がないか、記憶喪失がないか確認します。

頭部のCTあるいはレントゲン検査を行うこともあります。

重症の脳震盪では、損傷組織からの出血が脳内に蓄積し、医療機関で緊急処置が必要となることもあります。

たとえ軽度の脳震盪であっても、最初の受傷から完治する前に、

さらに頭部へ打撃を受けることになれば（セカンドインパクト症候群として知られ、脳が急激に腫れてくる）、

致命傷に陥る危険があります。

軽度の脳震盪では、最低1週間、あるいは症状が完全に無くなるまでスポーツ復帰はできません。

もし重度の脳震盪なら、復帰には１カ月もしくはそれ以上を要することになります。

全ての場合において、医師にどのようにすると迅速かつ安全にスポーツは

復帰できるのか助言を求めるべきでしょう。

脳震盪を繰り返していると、医師は頭部への打撃危険性がより少ないスポーツの選択を提案することもあります。