こんにちは!
”福岡初”の完全個室通い放題パーソナルジム
CHRONICLE-japan(クロニクルジャパン)天神店トレーナーの原田です。
今回は、腱板損傷についてのお話しをさせていただきます!
腱板損傷(断裂)は、肩関節疾患の代表格ともいえるくらいメジャーな、運動指導現場あるある疾患ではないでしょうか。
「腱板が切れてると言われたけど、筋肉なんですか?」「4本あるから大丈夫と言われたけど、どういうことですか?」 「どんな運動をしたらいいですか?」「痛いけど、動かした方がいいですか?」
このような質問に対してしっかりとお答えできるよう、腱板損傷の基礎知識について確認していきましょう!
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1.腱板の構造
「腱板」と命名されているように、腱板は各筋の停止腱が収束している部分で「一塊の板状」になっていますが、その内部は5層構造になっています。
腱板はミルフィーユのような層構造になっており、拘縮肩の治療で着目されることが多い鳥口上腕靱帯は、腱板を挟み込むように1層目と4層目を走行しているので、滑走性が低下すると可動域制限に直結することが推測できますね。
この腱板の断裂は「完全断裂」と「不全断裂」に大別され、肩関節腔と肩峰下滑液包が交通しているものが完全断裂、交通していないものが不全断裂と呼ばれます。
不全断裂はさらに、滑液包面が断裂する表層断裂と、関節包面が断裂する深層断裂に分類され、深層断裂の方が拘縮肩を引き起こす割合が高いという報告もあります。
なお、不全断裂に比べると完全断裂の場合は拘縮肩になりにくいと言われていますが、これは完全断裂の状態だと小さな穴が空いている状態になり、関節内圧が低下するためだと考えられています。
ただし、関節を安定させるために必要な陰圧が維持できないということは、拘縮肩にはなりにくいけれど、ルーズな肩になりやすいということなので、安定化のためのエクササイズが必要になります。
2.腱板が断裂していても痛いとは限らない
外傷性断裂の場合、急性期には特に疼痛が強く、肩関節の可動域も制限されますが、急性期を過ぎれば疼痛は軽減して可動域も改善します。一方で、加齢に伴う変性断裂だと無症候性の場合も多くあるようです。
これは、腱板が4つの筋による複合体なので、例えば棘上筋が多少傷ついても、その他の筋が代償的に働いているのだと考えられます。
それでは、何が症候性と無症候性を分けるのでしょうか。現時点で完全には解明されていませんが、棘下筋や小円筋の硬さが影響しているのではないかと考えられています。 例えば、棘下筋が伸張位となる肩関節伸展位での内旋運動や、小円筋の硬さを最も反映する肩関節屈曲位での内旋運動において、症候性腱板断裂肩では上腕骨頭の求心位が保たれていないことが報告されています。
筋の硬さによって肩甲上腕関節の求心位が保てず、"軸ズレ”が生じることが痛みの原因という見解のようです。
3.腱板は治癒しない
残念ながら、腱板部分は血液供給が乏しいため断裂した腱板は治癒しません。 むしろ、断裂部位が拡大するケースも多いようです。無症候性断裂であっても、もともとの断裂部位が大きいと、徐々に断裂サイズが拡大して痛みなどの症状が出る可能性が高いことも示唆されています。
では、手術をした方が良いのか?というと必ずしもそうではなく、手術適応の明確な基準は示されていないのが現状ですので、一人一人の状態や症状にあった対応が必要です。なお、注射療法や運動療法などによる保存療法においても、70%の方は症状が軽快すると言われています。
まとめ
最後までお読みいただきありがとうございました!